英検1級のおすすめ教材と勉強法|合格までに取り組んだ一次・二次対策

英検1級の勉強をしていると、「この教材を使い続けていていいのかな」「もっと効率のよい勉強方法があるのかな」と迷うことがあると思います。
私も二度の不合格を経てようやく合格し、その間、苦手だった単語や英作文の対策を何度も見直しました。
勉強の中心に置いてよかったと思うのは過去問です。そこに、単語帳やアプリ、社会問題について学ぶ本、英作文の添削を組み合わせていきました。
この記事では、英検1級に合格するまでに使ってよかった教材と、その使い方を、一次試験から二次試験までまとめて紹介します。
私が合格したのは2019年です。紹介する成績や学習内容は、当時の試験に基づいています。
現在の英検1級では、ライティングに意見論述と英文要約の2題が出題されます。私の受験後に追加された要約問題については、当時の体験と分けて説明しています。
英検1級対策で使った教材一覧
| 教材 | 用途 |
|---|---|
| 旺文社の過去問題集 | 出題内容・自分の弱点を把握 |
| でる順パス単 | 語彙 |
| キクタン英検1級 | 語彙 |
| 英検1級 文で覚える単熟語〈文単〉 | 語彙・長文読解 |
| 英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現 | 英作文 |
| 英検1級 面接大特訓 | 二次試験・英作文 |
このほかに、単語学習にはスマホアプリ、英作文には添削サービスのIDIYを利用しました。
最初から全部そろえる必要はないと思います。まず過去問を解いてみて、今の自分に必要なものを選ぶのがおすすめです。
まずは過去問で、何を勉強するか決める
英検1級の対策を始めるなら、まず一度、過去問を解いてみてほしいです。
直近の過去問3回分(1年分)は、公式サイトで問題と解答が無料配布されています。
受験するか悩んでいる方も、まずは公式サイトの過去問を1回分解いてみてください。
単語がわからなくて選べないのか、文章は読めるけれど時間が足りないのか。英作文では、英語にできないのか、それとも日本語でも意見が出てこないのか。
同じ「解けなかった」でも、つまずいているところによって、必要な勉強は変わります。
私自身、英語で映画やドラマを楽しめることと、英検1級の問題に答えられることは、別の練習が必要なのだと感じました。
過去問は、合格までに3冊使いました
同じ問題を繰り返すことにも意味はありますが、何度も解いていると、英文を理解する前に正解の選択肢を思い出してしまうことがありました。
そのため、私は過去問を買い足して、合計3冊使いました。
教材を増やすか迷ったときも、私の場合は新しい種類の参考書を探すより、まだ解いていない過去問に取り組む方がよかったと思っています。
語彙対策|でる順パス単、キクタン、文単の三刀流でした
私が英検1級の勉強で特に苦労したのは、単語を覚えることでした。
単語帳を買っても、見たり書いたりするだけではなかなか覚えられません。そこで、音声を聴くことや、スキマ時間にアプリで単語テストをすることも取り入れました。
でる順パス単とキクタンはスマホアプリを活用

英検の語彙対策と言えば『でる順パス単』。
私は「でる順パス単を全部覚えるなんて無理」とかなりネガティブな姿勢で勉強していたこともあり、最初から「でる度Aだけは覚えよう」という考えで取り組んでいました。
そのため、購入してすぐにでる度Aだけ裁断して、それをさらに3部に分けて、どれか1部を常に持ち歩いていました。
通勤時はもちろん、飲み会に行くときも、旅行に行くときも、でる順パス単のでる度Aは(たとえ開くことがなかったとしても)「気が向いたときに眺めよう」と鞄に入れていました。
単語帳だけでは続かなかった私にとって、旺文社のスマホアプリ「英語の友」で勉強できることは助けになりました。
当時はキクタンのアプリに課金していました。現在はアルクのアプリ「booco」で音声を聴けます
有名な単語帳だから選ぶというより、自分が繰り返し使いやすいかを大切にするといいと思います。私は紙の本では手触りなども含めて、『でる順』より『キクタン』が好みでした。

振り返ると、過去問で間違えた単語は、キクタンの索引から調べて、わざわざシールまで貼っていました。シールを貼るような手間をかけたから、なかなか合格しなかったのは間違いないです。
ただ、当時は働きながら英検対策をするのが辛くて、シールの一つや二つ貼らないと単語帳を開く気にならなかったので、遠回りになっても自分の好きなように勉強することも大事だったと思っています。
あまりにも単語が覚えられず、藁をも掴む思いだったのもあり、私は結局どちらも購入して使用しましたが、どちらか一冊、好みの方を丁寧に取り組むのが良いと思います。
小さな書店だと英検準1級までしか取り扱いがなかったり、どちらか一方しか置いていなかったりするので、近場の少し大きめな書店に足を運ぶことをおすすめします。
利用したアプリの感想は、別の記事にまとめています。紙の単語帳を開くのが億劫になっている方や、通勤・待ち時間にも勉強したい方は、英検1級に合格するまでに使った単語アプリの記事も参考にしてみてください。
『文単』で語彙と長文読解の二兎を追う
『英検1級 文で覚える単熟語』は、関連する単語が文章の中に出てくるので、単語だけで覚えるよりも、「環境に関係する言葉だったな」といった単語のイメージが残りやすかったです。
知らない単語が出てきても、前後から意味を考えたり、文章全体の流れをつかんだりする長文読解の練習としても使っていました。
個人的には一番好きなタイプの単語帳で、最も相性は良かったように感じますが、効率重視で英検の語彙対策対策するなら『でる順』か『キクタン』がいい気がします。
長文読解|正解の根拠を説明する練習をする

合格したときの長文読解は、当時の大問3で10問中10問正解でした。※2024年度のリニューアルでリーディングは41問から35問に減り、内容一致選択は現在7問です。
長文対策の中心も過去問です。ただ、1級の問題で解き方がつかめないときには、2級の長文を、誰かに説明するつもりで解くこともおすすめしたいです。
2級や準1級の問題で「なぜこの答えになるか」を説明する
英検の問題を解説する仕事をしていたときに、級が違っても、本文から答えの根拠を探す考え方(解き方やいわゆる「テクニック」)には共通する部分があると感じました。
たとえば、
- 本文のどの部分から、正解だと判断できるか
- 1問目と2問目の答えはどのとのあたりに書いてあることが多いか
- 選択肢では、本文の表現がどう言い換えられているか
これらを頭の中の生徒に教えるつもりで考えるだけでも、自分がどこまで理解できているかがわかります。
私にとっては、難しい単語ばかりに気を取られず、本文と選択肢を照らし合わせる練習になりました。
もし英検1級の問題が難しいと感じたら、まずは2級や準1級で全問正解を狙って対策してみるといいかもしれません。
先ほどの公式サイトで、2級と準1級の過去問も解けるので、人に教えられるくらい理解できているかを確かめてみるといいと思います。
リスニング|問題の解き方と、普段の多聴
合格したときのリスニングは、27問中24問正解でした。
もともと英語を聴くことは好きでしたが、試験では、聞こえた内容から正しい選択肢を選ぶ必要があります。そのため、普段の多聴に加えて、過去問で解き方も練習しました。
選択肢の違いを先に確認する
私が意識していたのは、選択肢を見て「何に注意して聴くか」を放送が流れる前に考えておくことです。
時間の違いを聞き取るのか、理由を理解するのか、話し手の意見をつかむのか。選択肢の違いを把握できていると、どの情報を覚えておきたいかがはっきりします。
過去問を解くときから、選択肢を読むタイミングも含めて練習していました。
メモは、集中して聴くためにも役立った
私の場合、聴きながらメモを取ると、内容を思い出す手がかりになるだけでなく、集中しやすくなりました。
家で勉強していると、疲れてぼんやりしてしまうこともあります。手を動かして聴く方が、自分には合っていたと思います。
本番と同じシャーペンで、マークシートを塗る練習をする

「英検S-CBT」では読解・リスニングは画面を見てクリック解答しますが、私が受験した2019年も、2026年11月現在も、英検1級は対象外。マークシート形式での解答です。
私は、「選択肢を先読みしつつ、音声を聞きながらメモを取り、マークシートを塗る」という工程を試験当日使用するマークシート用(芯の太さが1.3mm)のシャーペンを使って練習していました。
ライティングは0.5mmのシャーペンに持ち替えていたので、試験当日はシャーペンも消しゴムも2つずつ机に置いていました。
筆記用具の選び方と、10年以上「試験のお守り」にしている1本の話は、こちらの記事にまとめています。

英語を聴く習慣には、洋書や海外ドラマも
私は2012年から、オーディオブックで洋書を聴いています。ほかにも洋楽や海外ドラマ、TEDなど、そのときに楽しめるものを選んできました。(おすすめのTEDトークはこちら、おすすめのドラマや映画はこちら)
試験前は過去問や教材の音声を優先していましたが、日常的に英語を聴く習慣は、リスニングの土台になったと感じています。
勉強のために毎回机に向かうのは大変でも、移動中や家事の時間に何か再生することはできるので、常に英語を流すようにしていました。
洋書を聴いてみたい方は、最初の一冊を探してみませんか。
姉妹サイト「洋書多聴ガイド」では、短い作品や、日本語で親しんだ物語の英語版など、オーディオブックで楽しめる本を紹介しています。
ライティング|書くための材料を増やし、添削を受ける
初めて英検1級を受験したとき、英作文の得点は12点でした。対策を重ねて、合格したときには22点になりました。※当時の満点は32点です。
社会問題について、何をどう述べるかを学ぶ

私が苦労したのは、英文を作ることだけではありません。そもそも、出題された社会問題について、日本語でも十分な意見が出てこなかったことが一番の課題でした。
そこで使ったのが、『英語で経済・政治・社会を討論する技術と表現』です。
社会問題に対してどのような主張や理由が考えられるのか、それを英語でどう表現するのか。日本語でも意見を持っていなかった私にとってはとても参考になる一冊でした。
英作文を書くときに「理由が思いつかない」「どんな文章を書いていけばいいかわからない」と感じる方は、参考にできると思います。
自分で書いた英文は添削してもらい、修正箇所は書き写す

参考書を読んだ後は、自分で英文を書く練習が必須になります。
私は添削サービスのIDIYを利用し、当時、合計約5万円を使って20回以上添削してもらいました。
自分で書いた文章を見ても、どこを直せばよいかわからない。そんなときに、添削を受けられることは助けになりました。
IDIYの記事では、実際の利用画面なども使いながら、英検対策でどう活用したかを紹介しています。
普段、ノートを丁寧にとる習慣は全くないのですが、ライティング対策だけは、1冊専用に用意して、自分で読み返せる字を書くようにしていました。
添削文も読んで終わりにせず、ノートに清書しながら何をどう間違えていたかなどしっかり書き留めていました。
今から英作文対策をするなら、私はAIを使います
AIもDeepLも普及していなかった2019年、私はIDIYに課金して、海外の講師に英作文を添削してもらっていました。
しかし、2026年11月の今ならChatGPTとClaude、Geminiのいずれか、もしくは3つに全く同じ文をコピペで渡して(もしくは紙に書いた英文の写真を送って)添削してもらいます。数回添削してもらえば「どのAIと相性がいいか」あるいは「一長一短だから2つ併用」など、自分に合った「AIとの付き合い方」も掴めてくると思います。
日々の添削はAI、人の講師に一度しっかり見てほしいときはIDIYと使い分けるといいかもしれません。
ChatGPT、Claude、Geminiに課金経験のある私のおすすめ(2026年11月時点)
「これは英検1級の英作文問題の解答です。添削をお願いします。」程度のプロンプトで、どのAIに聞いても英検対策としては十分な添削が得られると思います。
でも、もしこだわりのAIがなければ、ChatGPTかClaudeで「英検ライティング対策」のプロジェクトを作り、その中で毎回英文添削してもらうといいと思います。そうすることで、「1回分の英文を添削して終わり」ではなく、間違える文法などの傾向をかなり的確に指摘してくれると思います。
もし余力があれば、添削文をAIにまとめてもらってPDFにし、Gemini Notebookに入れて管理・演習問題の作成をしてもらうのもいいと思います。
現在は、英文要約の対策も必要です
現在の英検1級では、意見を述べる英作文に加えて、英文要約も出題されます。
私が合格した当時にはなかった問題なので、この記事の体験談だけでライティング対策がすべてそろうわけではありません。
これから受験する方は、公式サイトの現行形式の過去問を確認し、要約問題も含めて時間内に解く練習をしてください。
私なら、先ほど書いた英作文の添削をAIにしてもらうのと同じ要領でAIを使って対策をします。
愛用の英文法書を一冊用意する
2026年からの勉強方法として、AIに添削をしてもらうことをおすすめしましたが、頼れる英文法書は一冊持っていた方が良いと思います。
時代によって流行りもあるので、自分が気に入っていて、大学受験に耐えられるレベル(中学生対象の簡易的なものだと力不足です)の一冊であればなんでもいいと思います。
私は20年近く前から『ロイヤル英文法』が本棚に入っていて、2019年に英検1級に合格した際も、この一冊を活用していました。英検の過去問題集も出している旺文社の文法書なので、英検対策との相性もいいと思います。
二次試験・面接|話す内容を整理し、声に出して練習する
準1級の面接では、受ける前も後も合格できそうだと感じていました。ところが、1級ではほとんど自信がありませんでした。


1級の面接は約10分。5つのトピックから1つを選び、1分で考えて2分間スピーチし、その後に質疑応答があります。
特に苦しかったのが、この1つの社会的な話題について、自分の考えをまとめてスピーチするところです。
英語で日常会話ができることと、社会問題についてまとまった意見を述べることの違いを感じました。
過去問のトピックを、付箋で分野別に整理する

面接対策でやってよかったのは、過去問のトピックを付箋に書き出し、分野ごとに整理したことです。
並べてみると、自分が話せそうな分野と、何を言えばよいかわからない分野が見えてきます。
私は、取り組んだ過去問でよく見かけた分野と、自分の意見が比較的はっきりしている分野を優先しました。限られた時間の中で、何から練習するかを決める助けになりました。
当日も、どの話題なら話せそうか判断しやすくなったと思います。
模範スピーチを聴き、自分でも話してみる

過去問の模範スピーチは、通勤や家事の時間に再生していました。内容だけでなく、どのような順序で意見を述べるのかも参考になりました。
『でる順パス単』同様に、過去問を丸ごと1冊持ち歩くことはせず、模範解答の箇所だけを切って勉強していました。
反省しているのは、自分で声に出して練習する量が足りなかったことです。
頭の中で文章を考えたり、独り言のようにつぶやいたりはしていましたが、試験当日は最初の一文もスムーズに出てきませんでした。
今振り返ると、時間を測って、最初から最後まで実際に話す練習をもっとしておきたかったです。
『面接大特訓』は、一次試験の勉強中から使いたかった
『英検1級 面接大特訓』を購入したのは、二次試験の直前でした。
要点がまとまっていて勉強しやすく、英作文の内容を考えるときにも参考にできると感じたので、もっと早く買えばよかったと思っています。
社会問題について意見を述べる練習は、英作文と面接で共通する部分があります。
面接に不安がある方は、一次試験の勉強をしている段階から、書いた意見を声に出して話してみるなど、少しずつ練習を取り入れてもよいと思います。
私は自信がないまま面接を受けましたが、結果的には合格できました。準備不足だった部分も含めて、これから受験する方の参考になれば嬉しいです。
面接対策ができていなくても、試験会場へ行きましょう
一次試験は3度目の正直でやっと合格した私。
一次試験に受かることに精一杯で、二次試験対策はそれまで一切していませんでした。
そのため、二次試験対策は十分にできず、試験当日の一番の試練は朝布団から出ることだったのを今でも覚えています。
そんな私が声を大にして言いたいのは「自信がなくても受験しよう」ということ。
胃が痛くても、憂鬱でも、受験料は支払い済みで、何ヵ月も前から予定も空けていたはずです。どんなに準備不足でも、棄権するのはもったいないと思います。
そして、この二次試験の日から私が「今後なにか試験を受ける日は毎回こうしよう」と始めた施策なんですが、試験の帰りに、人と会う約束や、おいしいものを食べる予定を入れておくといいですよ。
人と会う約束をしていたら、その日、「どうせ着替えて、化粧をして、外に出る」ことは変わりません。
私のような自己肯定感低めなお豆腐メンタルな方は特に、試験だけのために家を出ることはできなくても、約束があるなら動き出せるのではないでしょうか。私は、どんなに対策不足でも「約束のついでに、ちょっと試験を受けるか」くらいの気持ちに無理やり持っていけるようになりました。
人と会う約束が一番「絶対外に出る」という効力を持つのでおすすめですが、試験会場の近くの素敵で「自分にとってご褒美になる」カフェやレストランを探しておくことも十分に効果があると体感しています。
これから英検1級の勉強を始める方へ
合格までにいろいろな教材を使いましたが、振り返ると、過去問で苦手なところを知り、それを補うために本やサービスを選んでいました。
単語が覚えられなければ、音声やアプリも使う。英作文の内容が思いつかなければ、社会問題について学ぶ。書いた英文に自信がなければ、添削を受けてみる。
教材を選ぶときに、「今の自分は何に困っているのか」がわかっていると、使い方も考えやすくなると思います。
この記事で紹介した私の記録の中に、これからの勉強に取り入れられそうなものがあれば嬉しいです。

