【社会不適合系アラサー独身女子に刺さる】『コンビニ人間』英語のオーディオブックをレビュー
第155回(2016年)芥川賞受賞作『コンビニ人間』の英語版オーディオブック。
和書を読んだことはなく、アメリカのAudibleでは聴き放題対象だったので再生しました。
社会不適合なフリーランス独身アラサー女子の私は、感情移入しすぎて泣くかと思った箇所もあり、身近な(類友な)独身の友達みんなに勧めたいと思った小説。
共感できる人と、そうでない人にはっきり分かれそうなんですが「他人の目が気になって生きづらいな」と感じている人は多かれ少なかれ刺さると思います。
聞いただけで、活字で読んでいないので誤記がある(正確に聞き取れていない)かもしれませんが、終盤の一部を抜粋して手帳に書き留めた4文を紹介します。
I was born to hear this voice.
Even if that means I am abnormal, I can’t make a living, drop down dead, I can’t escape that.
I can’t betray my instinct.
It’s not a matter of whether they permit it or not, it’s what I am.
Convenience Store Woman
この4文を読んでドキっとした方は本書を堪能できるタイプだと思います。
Audibleのオーディオブック Convenience Store Woman の収録内容
目次はChapter表記。
朗読中の音声を聴く限り(章のタイトルの朗読がなかったので)『コンビニ人間』は章がなさそう?各章に分かれている感じがしなかったです。
全体の朗読を区切りよく約1時間ごとに3等分にしたのかなと思っています。
朗読は女性の低めの声で、はっきり発音しているのでとても聴きやすかったです。優しい朗読というよりもハキハキ系なところが『コンビニ人間』の朗読にぴったりだなと感じました。
明るくて高いキンキン声ではないので耳障りと言うことも無くて、TOEICのリスニング問題で使われそうなアナウンサー系な口調なので3時間一気に聴いても疲れなかったです。
『コンビニ人間』を英語のオーディオブックで楽しむヒント
『コンビニ人間』の英語版は、日常会話/受験英語で学ぶ単語が中心。難しい表現も少ないのでとても聴きやすいオーディオブックでした。
情景も浮かびやすく、日本人の共感を得やすい心理描写が豊富。
文量も多くなく(オーディオブックの朗読は3時間21分)読破しやすいと思うので、洋書初心者さんにもおすすめできる一冊です。
英語のリスニングに自信が無い方は先に和書でストーリーを把握してから洋書を手にするといいと思います。
『コンビニ人間』の次に読みたい/聴きたいおすすめの本
『コンビニ人間』を恋愛小説というジャンルに入れるのは違うと思う。
それでも『コンビニ人間』が気になった人/好きだと思った人には、世間になじめない系女子が主人公の恋愛ジャンルの本をおすすめしたくなってしまいます。
サスペンス系恋愛小説であり「社会に溶け込むことなく、自然の中で生きていく主人公」の生涯を描いた『ザリガニの鳴くところ』は特に似ている雰囲気。古典では『プライドと偏見』もイチオシです。
また、2018年出版の『地球星人』も英語版があるので村田紗耶香さんの本をもっと英語で楽しみたいと思った方は『Eathlings』もぜひチェックしてみてください。
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